ゆっことパソコン

私がパソコンと出遭ったのは平成12年の夏でした。 CMで「声でメールが送れる」とかって言ってたんです。 元は手紙を書くのが大好きで、電話かけるのが苦手な私は、 「メールやりたいなぁ」と思ってたけど、まさかできるとは思ってなかったので このCMが気になってました。 パソコンに詳しい友達に会った時、聞いてみたんです。 そしたら「そう言えば前に視覚障害者の人でもパソコンやってたよ。 声で入力もできると思うから調べてみるね」と言ってくれました。 早速アドレスも考えました(気が早い?) その次の日、母から「パソコン講座があるらしいけど受けてみる?」と聞かれました。 もうビックリ!「昨日、その話しをしてたのっ」と言って、すぐ「受けたい」と返事をしました。 講座の話しはおばが持ってきてくれた話しだったのですが それが坂戸パソボラとの出遭いでした。

初めてパソコンを触ったのが 視覚障害者のためのパソコン体験講座1回目(7月)でした。 ドキドキ・ワクワク。 調べてくれてた友達は、声での入力を考えていたのですが 聞いたら声での入力は大変だという事でキーボード操作でやるというのを知りました。 「キーボードでできるのかなぁ、配置を覚えられるかなぁ」と不安でした。 その時のスクリーン・リーダー(音声変換ソフト)はPCTだったのですが これがまた、いい声なので「ゆきこ」と自分の名前を書いて読ませて、 「よみひで君」の耳元でささやくような語り口調に 「いい感じ♪いい感じ♪」と、はしゃいでいました(おバカ) 「なんとしてもメールがやりたい!」の一心で テープテキストをもらって帰り、キーボードの位置を覚えました。

「早まるな」との声もありましたが、やはり実物が手元にないと …という事で10月にパソコンを購入しました。 夜はパソコンの事やメールができたら…と考えると ワクワクして眠れませんでした。 ああいうドキドキ・ワクワクって私が生まれてから まだ片手で数えられるくらいしかありません。 でもパソコンがうちに来ても これがまた大変で、やっと3台目にして普通に使えるパソコンに出遭えました。 初め(だけじゃなく今でもだけど)、色々ありました。 失敗し、壊しながら?を実感してます。 まぁ、私の場合、特別のような気もしますが。 普通は普通にできる事が、そうはいかないんですねぇ。 アマノジャクというか、へそまがりというか…。 あっ、パソコンがですよ。

こうしてメールができるようになり、友達も興味を持ってくれ 「どう書いたら聞きやすいのか」とか 考えてくれました。 私が普通にメールを書くので、相手は不思議のようです。

パソコンと運命的な出遭いをし、 外の人達とも出遭え、ふれあう事ができるようになりました。 みんながみんな、私と同じに思うかどうかわからないけど 他の人にもこの気持ちを伝えたい! そしてたくさんの「できる事」を増やしてほしい!と思っています。

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